セーターに必要な毛糸は、大人用の長袖で10〜15玉前後がひとつの目安です。
ただし、この玉数は1玉40〜50g程度の毛糸を使用する場合を想定しています。
毛糸には1玉20gの商品もあれば、100g以上の商品もあり、同じ重さでも糸の長さが異なります。
そのため、セーターに必要な毛糸を準備するときは、玉数だけでなく「総重量」「総糸長」「ゲージ」を確認することが重要です。
編み図がある場合は、一般的な目安よりも編み図に記載された指定量を優先しましょう。
セーターに必要な毛糸の量の目安
セーターに必要な毛糸の量は、着る人のサイズやデザインによって変わります。
以下は、標準的な長袖セーターを編む場合の大まかな目安です。
| サイズ | 毛糸の総重量 | 1玉40gの場合 | 1玉50gの場合 |
|---|---|---|---|
| ベビー用 | 約100〜250g | 約3〜7玉 | 約2〜5玉 |
| 子ども用 | 約200〜400g | 約5〜10玉 | 約4〜8玉 |
| レディース | 約350〜700g | 約9〜18玉 | 約7〜14玉 |
| メンズ | 約500〜900g | 約13〜23玉 | 約10〜18玉 |
| 大人用オーバーサイズ | 約500〜1,000g以上 | 約13〜25玉以上 | 約10〜20玉以上 |
この表は、購入前に使用量をイメージするための参考値です。
毛糸の素材、太さ、糸長、編み方によって必要量は大きく変わるため、正確な玉数を保証するものではありません。
ベビー用セーター
ベビー用セーターに必要な毛糸は、約100〜250gが目安です。
1玉50gなら2〜5玉程度になります。
ベストや半袖などの小さな作品は少ない量で編めますが、長袖やフード付きのデザインは使用量が増えます。
赤ちゃんの月齢だけで判断せず、胸囲、着丈、袖丈などの完成寸法を確認しましょう。
子ども用セーター
子ども用セーターでは、約200〜400gが目安です。
1玉50gなら4〜8玉程度、1玉40gなら5〜10玉程度になります。
同じ年齢でも体格には個人差があるため、年齢だけでなく実際の身体寸法を基準に選ぶことが大切です。
成長を考えて大きめに編む場合は、その分の毛糸も追加しましょう。
レディースセーター
レディースの標準的な長袖セーターでは、約350〜700gがひとつの目安です。
1玉50gなら7〜14玉程度、1玉40gなら9〜18玉程度になります。
細身のショート丈であれば少ない量で編めますが、身幅が広いデザインやロング丈では700gを超えることもあります。
メンズセーター
メンズの標準的な長袖セーターでは、約500〜900gが目安です。
1玉50gなら10〜18玉程度、1玉40gなら13〜23玉程度になります。
メンズセーターはレディースより身幅、肩幅、袖丈が大きくなりやすいため、必要な毛糸も多くなる傾向があります。
大きいサイズや厚手のデザインでは、1kg前後の毛糸が必要になることもあります。
参考サイト
必要な毛糸の玉数|布・生地、毛糸、手芸用品の専門店 オカダヤ(okadaya)
セーターの種類別に見る毛糸の玉数
セーターの形や袖の有無によっても、必要な毛糸の玉数は変わります。
以下は、1玉40〜50g程度の毛糸を使う場合の大まかな目安です。
| セーターの種類 | 子ども用 | レディース | メンズ |
|---|---|---|---|
| ベスト | 4〜7玉 | 6〜10玉 | 8〜13玉 |
| 半袖セーター | 5〜8玉 | 7〜12玉 | 9〜15玉 |
| 標準的な長袖セーター | 5〜10玉 | 8〜15玉 | 11〜20玉 |
| ゆったりした長袖セーター | 7〜12玉 | 12〜20玉 | 15〜24玉 |
| ロング丈・模様編み | 8〜14玉 | 13〜22玉 | 17〜26玉以上 |
1玉40〜50gという条件でも、1玉あたりの糸長には大きな差があります。
表の玉数はあくまで概算として使用し、実際の購入時には編み図と毛糸のラベルを確認してください。
毛糸の太さによる必要量の違い
中細・合太毛糸
中細や合太の毛糸は、比較的薄く軽いセーターに向いています。
1玉あたりの糸長が長い商品が多いため、玉数が少なく見えることがあります。
ただし、細い毛糸ほど編む目数と段数が増えるため、完成までに時間がかかる傾向があります。
また、細いから必ず完成品が軽くなるとは限りません。
コットンのように密度の高い素材では、細い毛糸でも完成したセーターが重くなる場合があります。
並太毛糸
並太毛糸は、秋冬用のセーターに使いやすい一般的な太さです。
レディースの標準的な長袖セーターであれば、約400〜700gがひとつの目安になります。
1玉40gなら10〜18玉程度、1玉50gなら8〜14玉程度です。
ただし、糸のふくらみや編み模様によって必要量は変わります。
極太・超極太毛糸
極太や超極太の毛糸は、短時間で厚手のセーターを編みやすいのが特徴です。
一方で、毛糸が太いからといって、必ず少ない重量で完成するわけではありません。
空気を多く含んだ軽い毛糸なら300〜500g程度で編めることもありますが、密度の高い毛糸やオーバーサイズのデザインでは1,000gを超える場合もあります。
極太毛糸には1玉100g以上の商品もあるため、玉数だけを見ると少なく感じることがあります。
購入時は、1玉あたりの重量と糸長を確認しましょう。
毛糸の玉数だけでは正確に判断できない理由
同じ50g玉でも糸長が異なる
毛糸は、同じ50g玉でも商品によって長さが異なります。
例えば、50gで約80mの毛糸もあれば、50gで約200mの毛糸もあります。
どちらも同じ1玉ですが、実際に編める量は同じではありません。
必要量を正確に比較したい場合は、玉数よりも「合計で何m必要なのか」を確認することが大切です。
素材によって重さとふくらみが異なる
毛糸には、ウール、アクリル、コットン、アルパカ、モヘヤなど、さまざまな素材があります。
同じ太さに見えても、素材によって重さやふくらみが異なります。
空気を多く含むウールや起毛糸は、少ない重量でも厚みのある編み地を作れる場合があります。
一方、コットンやリネンなどの密度が高い素材は、完成したセーターが重くなりやすい傾向があります。
ゲージによって必要量が変わる
ゲージとは、一定の大きさの中に何目、何段あるかを表す基準です。
一般的には、10cm四方の編み地に含まれる目数と段数で示されます。
同じ毛糸と編み針を使っても、編む人の力加減によってゲージは変わります。
手がゆるい場合は一目あたりに使う糸が長くなり、指定量より毛糸を多く使うことがあります。
手がきつい場合は編み地が指定サイズより小さくなりやすいため、針の号数を上げるなどの調整が必要です。
正しいサイズに仕上げるには、本番前に試し編みをしてゲージを確認しましょう。
編み方による毛糸の使用量の違い
メリヤス編み
メリヤス編みは、セーター作りでよく使われる基本的な編み方です。
凹凸の少ない編み地になるため、複雑な模様編みと比べると毛糸の使用量を見積もりやすい特徴があります。
編み図を使わずに必要量を予測する場合も、メリヤス編みを基準にすると計算しやすくなります。
ケーブル編みやアラン模様
ケーブル編みやアラン模様は、編み目を交差させて立体的な模様を作ります。
編み地が横方向に縮みやすく、同じ完成幅にするためにはメリヤス編みより多くの目数が必要になる傾向があります。
そのため、シンプルなメリヤス編みより毛糸の使用量が増える場合があります。
必要量は模様の密度によって異なるため、実際に使用する模様で試し編みをするのが確実です。
ゴム編み
1目ゴム編みや2目ゴム編みは、横方向に縮む伸縮性の高い編み方です。
同じ見た目の幅を編む場合、メリヤス編みより多くの目数が必要になることがあります。
袖口や裾などの一部分に使用する程度であれば大きな影響はありませんが、セーター全体をゴム編みにする場合は使用量が増える可能性があります。
メリヤス編みの必要量をそのまま当てはめず、ゴム編みで試し編みをして確認しましょう。
編み込み模様
複数の色を使う編み込み模様では、編み地の裏側に使っていない色の毛糸を渡します。
そのため、完成した表面だけを見て想像するより、多くの毛糸が必要になることがあります。
必要量は色ごとに計算し、少量しか使わない色についても最低1玉は用意しておくと安心です。
かぎ針編み
同程度の大きさと厚みで比較すると、かぎ針編みは棒針編みより密度の高い編み地になりやすく、毛糸の使用量が多くなる傾向があります。
ただし、長編みや透かし模様のように空間が多い編み方では、使用量を抑えられる場合もあります。
棒針編み用に記載された必要量を、そのままかぎ針編みに当てはめないようにしましょう。
デザインによって毛糸の必要量は変わる
オーバーサイズ
身幅や袖幅を広くしたオーバーサイズのセーターは、標準的なデザインより編む面積が広くなります。
特に、ドロップショルダーやドルマンスリーブは、身頃と袖に多くの毛糸を使うことがあります。
通常サイズの必要量に単純な割合を加えるのではなく、完成寸法に近い編み図を参考にするのがおすすめです。
ロング丈
腰より下まであるロング丈のセーターは、標準丈より多くの毛糸が必要です。
着丈を数cm長くするだけでも、前身頃と後ろ身頃の両方に編み足すため、想像以上に使用量が増えることがあります。
丈を変更するときは、身頃1段に必要な糸量と追加する段数から計算すると見積もりやすくなります。
タートルネックや大きな襟
タートルネック、ショールカラー、大きな折り返し襟などは、襟部分だけでも多くの毛糸を使います。
特に、二重に折り返すタートルネックは使用量が増えやすいため、標準的な丸首セーターより多めに用意しましょう。
フードやポケット
フードや大きなポケットを付ける場合も、追加の毛糸が必要です。
フードは頭を覆える大きさの編み地を作るため、小さな襟よりも使用量が多くなります。
ポケットを左右に付ける場合は、片方だけでなく2枚分を計算しましょう。
必要な毛糸の玉数を計算する方法
編み図に総重量が記載されている場合
編み図に必要な総重量が記載されている場合は、次の計算式を使います。
必要な総重量÷1玉の重量=必要な玉数
例えば、必要量が600gで、使用する毛糸が1玉40gの場合は次のように計算します。
600g÷40g=15玉
計算上は15玉ですが、手加減の違いや編み直しを考慮し、16玉程度用意すると安心です。
編み図に総糸長が記載されている場合
編み図に必要な総糸長が記載されている場合は、次の計算式を使います。
必要な総糸長÷1玉の糸長=必要な玉数
例えば、必要な総糸長が1,200mで、使用する毛糸が1玉100mの場合は次のとおりです。
1,200m÷100m=12玉
計算結果に端数が出た場合は、必ず切り上げます。
例えば、11.2玉という計算結果になった場合、最低でも12玉必要です。
必要量に余裕を加える場合
必要量に10%の余裕を持たせる場合は、次のように計算します。
編み図の指定量×1.1=準備する量
指定量が600gの場合は、次のとおりです。
600g×1.1=660g
1玉50gの毛糸なら、660g÷50g=13.2玉となるため、切り上げて14玉用意します。
指定毛糸を別の毛糸に変更する方法
毛糸の太さを合わせる
指定毛糸を別の商品へ変更する場合は、最初に毛糸の太さを確認します。
中細、合太、並太、極太などの区分が近い毛糸を選ぶのが基本です。
ただし、メーカーによって太さの分類に差があるため、区分だけでなく標準ゲージも確認しましょう。
ゲージを合わせる
代替毛糸を選ぶうえで特に重要なのが、編み図と同じゲージを出せるかどうかです。
ゲージが合わないまま編み進めると、完成したセーターが予定より大きくなったり、小さくなったりします。
毛糸のラベルに記載された標準ゲージを確認したうえで、実際に試し編みをしましょう。
総糸長を比較する
指定毛糸と代替毛糸の玉数をそのまま合わせるのではなく、それぞれの総糸長を比較します。
例えば、指定毛糸が1玉40g・120mで10玉必要な場合、必要な総糸長は次のとおりです。
120m×10玉=1,200m
代替毛糸が1玉50g・150mであれば、必要な玉数は次のように計算できます。
1,200m÷150m=8玉
ただし、総糸長による換算は、指定毛糸と太さやゲージが近いことが前提です。
総糸長が同じでも、糸の太さや素材が大きく異なる毛糸は、そのまま代用できません。
素材と風合いを確認する
同じ太さの毛糸でも、素材が変わると完成後の見た目や着心地が変わります。
ウールは保温性と弾力性があり、コットンは重さが出やすく、モヘヤは軽くて起毛感があります。
編み図の見本に近い仕上がりを目指す場合は、太さだけでなく素材や毛糸の構造も近いものを選びましょう。
毛糸は何玉多めに買うべき?
セーターを編む場合は、計算した必要量に対して5〜10%程度、または最低1玉分を予備として用意すると安心です。
模様編み、オーバーサイズ、丈の変更などを予定している場合は、10〜20%程度の余裕を見込む方法もあります。
ただし、1玉100g以上の大きな毛糸では、2玉追加すると大幅に余る可能性があります。
予備の量は、1玉の重量と糸長を確認して決めましょう。
毛糸を購入するときの注意点
同じ色番号とロット番号でそろえる
毛糸を購入するときは、商品名と色番号だけでなく、ロット番号も確認しましょう。
ロット番号とは、毛糸が製造された単位を示す番号です。
同じ商品・同じ色番号でも、ロットが異なると色合いにわずかな差が出ることがあります。
途中で毛糸を買い足すと同じロットが見つからない可能性があるため、必要な量をできるだけ一度に購入するのがおすすめです。
毛糸のラベルを保管する
毛糸のラベルには、商品名、色番号、ロット番号、素材、重量、糸長、標準ゲージなどが記載されています。
追加購入や補修が必要になったときに役立つため、セーターが完成するまでは捨てずに保管しましょう。
余った毛糸とラベルを一緒に保管しておけば、完成後の補修にも使用できます。
配色作品は色ごとに必要量を確認する
ボーダーや編み込み模様など、複数の色を使う場合は、色ごとに必要量を確認します。
合計の毛糸量が足りていても、途中で特定の色だけ不足することがあります。
少量しか使わない色でも、編み直しや補修を考えて余裕を持たせましょう。
編み図がない場合の毛糸量の見積もり方
近いサイズの編み図を参考にする
オリジナルのセーターを作る場合は、完成サイズとデザインが近い既存の編み図を参考にする方法があります。
身幅、着丈、袖丈、毛糸の太さ、編み方が近い作品を選びましょう。
模様編みのセーターを作る場合は、メリヤス編みではなく、できるだけ似た模様の作品を参考にすることが大切です。
試し編みから計算する
使用予定の毛糸で大きめの試し編みを作り、仕上げ後の寸法と重量を測る方法もあります。
試し編みを洗って乾かし、実際の完成状態に近づけてから測ると精度が上がります。
10cm四方の編み地に必要な重量が分かれば、セーター全体のおおよその面積から使用量を推測できます。
ただし、襟、袖口、裾、減らし目、糸始末などの分も必要になるため、計算結果には余裕を加えましょう。
セーターの毛糸が足りなくなった場合の対処法
編んでいる途中で毛糸が足りなくなった場合は、まず同じ商品、色番号、ロット番号の毛糸を探します。
同じロットが見つからない場合は、新しいロットの毛糸を目立ちにくい場所から使用する方法があります。
袖口、襟、裾などを配色に変更し、別の色をデザインとして取り入れるのもひとつの方法です。
ただし、完成直前に不足すると調整が難しくなるため、編み始める前に必要量を確認しておくことが重要です。
まとめ
セーターに必要な毛糸は、1玉40〜50g程度の毛糸を使用する場合、大人用の長袖で10〜15玉前後がひとつの目安です。
ただし、正確な必要量は、サイズ、着丈、袖丈、編み模様、毛糸の太さ、素材、ゲージによって変わります。
毛糸を準備するときは、玉数だけで判断せず、編み図に記載された総重量と総糸長を確認しましょう。
指定毛糸を別の商品に変更する場合は、太さ、ゲージ、素材、総糸長が近いものを選ぶことが大切です。
さらに、同じロットの毛糸を必要量より5〜10%程度、または最低1玉分多く用意しておくと、糸不足や編み直しに対応しやすくなります。
以上、セーターに必要な毛糸の玉数についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

