セーターにビーズを付ける前の確認事項
セーターにビーズを付けると、シンプルなニットを華やかにアレンジできます。
しかし、セーターは一般的な布よりも伸縮しやすく、ビーズの重さや縫い糸の張りによって編み目が伸びることがあります。
きれいに仕上げるには、セーターの素材や編み方に合ったビーズを選び、生地の伸びを妨げないように縫い付けることが大切です。
セーターの素材を確認する
まずは、セーターに使われている素材を確認しましょう。
ウールやアクリル、綿などの一般的なニットには、軽量なビーズを比較的取り付けやすい傾向があります。
一方、カシミヤ、モヘア、アンゴラなどの繊細な素材は、針やビーズの重さによって毛羽立ちや編み目の伸びが起こる可能性があります。
高価なセーターやデリケートな素材へ付ける場合は、目立たない場所で試すか、洋服のお直し店へ相談するのが安心です。
また、編み目の細かいハイゲージニットは生地がつれやすく、編み目の大きなローゲージニットはビーズや結び目が隙間から抜けやすいため、それぞれ注意が必要です。
洗濯表示を確認する
ビーズを付ける前に、セーターの洗濯表示を確認してください。
家庭洗濯禁止の表示があるセーターは、自宅で手洗いすることもできません。
注意したいのは、洗濯表示がビーズを付ける前の製品を対象としている点です。
自分でビーズを追加した後も、元の表示どおりに安全に洗えるとは限りません。
ビーズの素材、表面加工、縫い糸などによって、お手入れできる条件が変わる場合があります。
セーター本体とビーズの両方に適した方法を選びましょう。
ビーズの重さを確認する
セーターには、できるだけ軽量なビーズが適しています。
重いガラスビーズや金属製パーツを多数取り付けると、重みで編み目が伸びたり、セーターのシルエットが崩れたりすることがあります。
ビーズの負担は大きさだけでなく、素材、個数、配置する範囲によっても変わります。
同じ大きさでも、プラスチック製のパールビーズとガラスビーズでは重さが異なります。
大きなビーズや重いビーズを使いたい場合は、個数を少なくしてアクセントとして配置しましょう。
最初に1〜2粒だけ仮付けし、生地が伸びたり編み目が広がったりしないか確認すると安心です。
セーターへのビーズ付けに必要な道具
ビーズを縫い付ける際は、次の道具を用意します。
- 取り付けたいビーズ
- ビーズ針またはビーズ刺しゅう針
- ビーズ刺しゅう用糸または丈夫なポリエステル糸
- 糸切りばさみ
- 水で消えるチャコペン
- 定規またはメジャー
- まち針
- 厚紙またはクリアファイル
- 必要に応じて薄手の補強布
厚紙やクリアファイルは、セーターの前身頃と後ろ身頃を一緒に縫ってしまう失敗を防ぐために使用します。
縫い付ける部分の内側へ差し込みますが、セーターを引き伸ばさない程度の大きさにしてください。
ビーズの選び方
セーターには、表面が滑らかで軽いビーズが適しています。
プラスチックパール、アクリルビーズ、小さなシードビーズなどは比較的扱いやすいでしょう。
ビーズの穴や縁が鋭いものは、縫い糸やセーターの編み糸を傷める可能性があります。
穴の周囲に欠けや突起がないか、指で触れて確認してください。
また、ビーズが編み目よりも小さいと、生地の隙間へ沈み込むことがあります。
ローゲージニットでは、編み目に対して小さすぎないビーズを選びましょう。
洗濯する可能性があるセーターには、色落ちや塗装の剥がれが起こりにくいビーズを選ぶことも重要です。
使用前に目立たないビーズを水でぬらし、色落ちや変色がないか確認すると安心です。
針の選び方
使用する針は、ビーズの穴を通過できる太さであることが必要です。
小さなビーズには、一般的な手縫い針よりも細いビーズ針やビーズ刺しゅう針が適しています。
針の先端だけでなく、糸を通す針穴の部分までビーズを通過できるか確認しましょう。
ビーズを2回以上縫い留める場合は、針と糸を重ねて通せるだけの穴があるかも確認してください。
ただし、針が細すぎると曲がったり折れたりすることがあります。
無理に力を入れず、編み目を確認しながらゆっくり針を通しましょう。
糸の選び方
糸は、セーターと同系色のものを選ぶと縫い目が目立ちにくくなります。
小さく軽いビーズを数粒付ける程度であれば、丈夫なポリエステル製の手縫い糸でも対応できます。
多数のビーズやガラスビーズを付ける場合は、摩擦に強いビーズ刺しゅう用糸が適しています。
ビーズの穴へ2回程度通せる太さの糸を選びましょう。
透明なナイロン糸やテグスは目立ちにくいものの、ニットになじみにくく、切断面が肌へ当たると刺激になる場合があります。
肌に直接触れるセーターでは、柔らかいポリエステル糸のほうが扱いやすいでしょう。
毛糸はビーズの穴へ通しにくく、摩擦によって毛羽立ちやすいため、小さなビーズの取り付けには不向きです。
ビーズを付ける位置の決め方
セーターを平らに置く
セーターをテーブルなどの平らな場所へ広げ、形を整えます。
生地を引っ張らず、自然な状態にしてください。
伸ばした状態でビーズを縫い付けると、セーターを平らに戻したときに生地が波打つことがあります。
基本的には、自然な平置き状態で作業しましょう。
ビーズを仮置きする
縫い始める前に、ビーズをセーターの上へ並べて配置を確認します。
襟元や胸元へ左右対称に付ける場合は、セーターの中心線を基準に位置を測りましょう。
ビーズを並べた状態をスマートフォンで撮影しておくと、作業中に配置が崩れても元のデザインを確認できます。
着用時に伸びる部分へ付ける場合は、仮置きした後にセーターを体へ当て、配置の見え方も確認してください。
チャコペンで印を付ける
配置が決まったら、ビーズを付ける位置へ小さく印を付けます。
水で消えるチャコペンを使用すると便利ですが、素材によっては印が残ることがあります。
必ずセーターの裏側や裾などの目立たない場所で試し、問題なく消えることを確認してください。
強く線を引くのではなく、ビーズを付ける位置へ小さな点を付ける程度にします。
セーターにビーズを付ける基本的な手順
1.セーターの内側に厚紙を入れる
ビーズを付ける部分の内側へ、厚紙やクリアファイルを差し込みます。
これにより、前身頃と後ろ身頃、または袖の表側と裏側を一緒に縫う失敗を防げます。
厚紙まで針ですくわないように注意してください。
また、生地が伸びないよう、厚すぎるものや大きすぎるものは避けましょう。
2.糸を適切な長さに切る
糸は40〜50cm程度に切ります。
長すぎる糸は作業中に絡みやすく、毛羽立ちや摩擦による劣化も起こりやすくなります。
針へ糸を通し、端に小さな玉結びを作ります。
ローゲージニットでは玉結びが編み目から抜ける可能性があるため、玉結びだけに頼らず、裏側の編み目へ糸を留めてください。
3.裏側の編み目へ糸を固定する
ビーズを付ける位置の裏側で、編み目を構成している糸の下へ針を通します。
大きな編み目の空間へ通すだけでは、糸や玉結びが表側へ抜ける場合があります。
毛糸の繊維を突き刺して割らないようにしながら、隣接する編み目の足を1〜2本すくいます。
同じ場所へ何度も針を通すと編み糸が傷むため、少しずつ位置をずらしながら固定しましょう。
4.表側へ針を出す
印を付けた位置の近くへ、セーターの裏側から針を出します。
針を通すときは、毛糸を無理に押し広げないようにしてください。
針を引いたら、セーターがつれない程度に糸を整えます。
糸を強く引きすぎると、周囲の編み目が縮み、表面にくぼみやしわができます。
5.針にビーズを通す
針へビーズを通し、セーターの表面まで移動させます。
ビーズが生地へ軽く触れる位置で止めます。
ビーズを生地へ強く押し付ける必要はありません。
セーターを軽く動かしたときに、編み目が自然に伸縮できる程度のゆとりを残します。
6.ビーズの反対側へ針を入れる
ビーズの反対側から、針をセーターの裏側へ通します。
最初に針を出した場所と完全に同じ位置へ戻すと、糸が抜けたり編み糸へ負担が集中したりすることがあります。
ビーズの幅に合わせて少し位置をずらし、編み目を構成する糸の下へ針を通してください。
裏側から見たときに、ビーズの両端が糸で支えられている状態にします。
7.ビーズをもう一度固定する
取れにくくするため、可能であれば同じビーズへもう一度糸を通します。
襟元、袖口、肩周辺など、動きや摩擦が多い場所は特に丁寧に固定しましょう。
ただし、同じ編み糸へ何度も針を刺すと、毛糸が傷む可能性があります。
2回目は周辺の編み目も利用し、力が1か所へ集中しないようにしてください。
ビーズの穴が小さく、糸を2回通せない場合は、ビーズの両端を押さえるように糸を渡して固定します。
8.裏側で糸を始末する
最後のビーズを固定したら、セーターの裏側へ針を出します。
周辺の編み目を小さくすくって輪を作り、その輪の中へ針を通して結びます。
結び目を必要以上に強く締めると、セーターがつれるため注意してください。
結んだ後は、糸端を周辺の編み目へ2〜3cm程度くぐらせてから切ります。
糸端を結び目のすぐ近くで切ると、着用や洗濯によってほどける可能性があります。
透明なマニキュアや一般的な接着剤で結び目を固める方法は、生地の硬化や変色につながる可能性があるため避けましょう。
参考サイト
ビーズの刺繍のやり方|初心者でもできる?手順や注意点は? | コジカジ
複数のビーズを付ける方法
1粒ずつ独立して付ける方法
耐久性を重視する場合は、ビーズを1粒ずつ独立して付ける方法がおすすめです。
1本の糸が切れても、ほかのビーズまでまとめて外れるのを防げます。
大きなパールビーズや、間隔を空けて配置するデザインに向いています。
位置の調整や修理をしやすいこともメリットです。
ただし、ビーズごとに大きな玉結びを作ると、セーターの裏側が硬くなる場合があります。
結び目を小さく整え、肌に当たりにくい位置で始末しましょう。
数粒ごとに糸を区切る方法
小さなビーズを多数付ける場合は、3〜5粒程度を一つの糸で取り付け、そこで糸を始末する方法があります。
すべてのビーズを1本の糸だけでつなぐよりも、糸が切れたときに外れる範囲を抑えられます。
ただし、取り付ける個数はビーズの重さや配置によって調整してください。
ガラスビーズなど重さのあるものは、少ない個数ごとに区切るほうが安心です。
ビーズを線状に並べる方法
小さなビーズで線や模様を作る場合は、2粒程度を針へ通し、ビーズの長さに合わせた位置へ針を入れます。
次に、ビーズ同士の間から針を出し、後ろ側のビーズへもう一度針を通して固定します。
この作業を繰り返すと、ビーズを比較的まっすぐ並べられます。
数粒ごとに裏側で編み目へ糸を留めておくと、ビーズの列が浮いたり、ずれたりするのを防げます。
曲線状に並べる場合は、一度に通すビーズの数を少なくしましょう。
多くのビーズを一度に通すと、曲線に沿わず、ビーズの列が浮くことがあります。
ビーズをきれいに付けるコツ
糸を強く引きすぎない
セーターへのビーズ付けで起こりやすい失敗が、糸の締めすぎです。
糸を強く引くと、ビーズの周辺にしわやくぼみができ、生地がつった状態になります。
ビーズを1粒付けるたびにセーターを平らに戻し、表面が自然な状態になっているか確認しましょう。
セーターを軽く横へ伸ばしたときに、ビーズ周辺の編み地も無理なく動く程度が目安です。
ビーズ同士の間隔をそろえる
等間隔に並べる場合は、定規やメジャーを使って位置を測ります。
襟元へ左右対称に配置するときは、中心から外側へ向かって印を付けるとバランスを整えやすくなります。
編み目を数えながら配置する方法もあります。
ただし、セーターの編み目が場所によって伸びている場合は、編み目の数だけでなく実際の距離も確認してください。
ビーズの向きをそろえる
パールビーズのような丸いビーズでは目立ちにくいものの、竹ビーズやドロップ型ビーズは向きが不ぞろいになりやすい傾向があります。
針を入れる方向と糸の張りをそろえることで、ビーズの向きが安定しやすくなります。
数粒取り付けるごとにセーターから少し離れて見て、全体の向きを確認しましょう。
重いビーズは補強を検討する
大きなビーズや重いビーズを付ける場合は、裏側に薄手の布を添えて重さを分散させる方法があります。
オーガンジー、チュール、薄手のトリコットなど、柔らかく軽い布を小さく切り、ビーズと一緒に縫い留めます。
補強布は、肌に当たったときに刺激にならない素材を選びましょう。
補強布の角を丸く切ると、端が肌へ当たりにくくなります。
アイロン接着芯は、その部分だけセーターが硬くなったり、熱で繊維が変化したりする可能性があります。
特にウール、カシミヤ、アクリルなどへ使用する場合は注意が必要です。
重いビーズを多数付ける場合は、補強するだけでなく、ビーズの数自体を減らすことも検討しましょう。
ビーズを付ける場所ごとの注意点
襟元
襟元にパールビーズや透明なビーズを付けると、ネックレスのような華やかさを演出できます。
顔に近い場所なので、少ないビーズでも存在感を出しやすいのが特徴です。
ただし、裏側の結び目や糸端が首に当たると、刺激を感じることがあります。
結び目を小さく平らに整え、襟の内側や首へ直接当たる場所は避けましょう。
胸元
胸元は比較的ビーズを配置しやすく、花柄や幾何学模様なども作りやすい場所です。
左右対称のデザインにする場合は、セーターの中心線を基準に配置してください。
着用時に大きく伸びるセーターでは、ビーズを密集させすぎないことが大切です。
ビーズ同士の間に適度な間隔を設け、編み地が伸縮できるようにしましょう。
肩周辺
肩周辺は装飾が目立ちやすい一方、バッグのストラップと接触しやすい場所です。
摩擦によってビーズの表面が傷ついたり、縫い糸が切れたりする可能性があります。
ショルダーバッグを日常的に使用する場合は、ストラップが当たる範囲を避けて配置しましょう。
袖口
袖口は手を動かすたびに伸縮し、机やバッグなどにも触れやすい場所です。
引っ掛かりやすい大きなビーズや、とがったビーズは避けたほうが安心です。
袖口に付ける場合は、小さく丸みのある軽いビーズを少量使用します。
袖口の伸びを妨げないよう、糸にもわずかなゆとりを残してください。
裾周辺
裾へ重いビーズを多数付けると、セーター全体が下方向へ引っ張られます。
その結果、着丈が伸びたり、裾の形が波打ったりする場合があります。
裾へ付ける場合は軽量なビーズを選び、配置する間隔を広めに取りましょう。
腰回りは椅子や上着との摩擦が起こりやすいため、立体的で引っ掛かりやすいビーズは避けるのが無難です。
接着剤でビーズを付けてもよいのか
セーターへのビーズ付けは、基本的に糸で縫い付ける方法が適しています。
ニットは着脱時や着用中に伸縮するため、接着剤だけで付けると剥がれやすくなります。
接着剤が編み目へ染み込むと、その部分だけ硬くなったり、変色したりする可能性もあります。
接着剤を塗った部分の伸縮性が失われると、周囲の編み目へ負担が集中することもあります。
一時的な衣装や撮影用のセーターであれば、衣料用の接着剤を使用する方法もあります。
その場合でも、接着剤の対応素材、洗濯可否、耐熱性を確認し、目立たない場所で試してください。
高価なセーター、天然素材のセーター、日常的に洗濯するセーターには、接着剤だけでの取り付けを避けたほうが安心です。
デリケートなセーターに付ける方法
別布へビーズを付ける
カシミヤやモヘアなどの繊細なセーターには、ビーズを直接縫い付けず、別布へ装飾する方法があります。
フェルト、オーガンジー、チュールなどへビーズを縫い付け、モチーフとして仕上げます。
完成したモチーフをセーターへ数か所だけ縫い留めれば、セーター本体へ針を通す回数を減らせます。
モチーフの形を花やリボンなどに整えると、デザインの幅も広がります。
取り外せる仕様にする
ビーズを付けた別布へブローチ金具などを取り付ければ、着脱式の装飾として使用できます。
洗濯するときに取り外せるため、セーターとビーズの両方を傷めにくい方法です。
ただし、ブローチの針によって編み目が引っ張られる場合があります。
重いモチーフは避け、目立たない場所で生地への影響を確認してください。
ビーズが取れた場合の直し方
ビーズが緩んでいる場合は、完全に取れる前に縫い直しましょう。
緩んだ糸へ新しい糸を結び付けるのではなく、古い糸を取り除いてから改めて縫い付けるほうがきれいに仕上がります。
糸を切るときは、セーターの裏側から留め糸だけを探します。
先の細い糸切りばさみやリッパーを使用し、編み糸を切らないように注意してください。
ビーズとセーターの間へ無理にはさみを入れると、編み糸まで切る可能性があります。
裏側の糸を少しずつ切り、表側からビーズと残った糸を慎重に取り除きましょう。
編み糸まで切れている場合は、ビーズを付け直す前にセーターの穴を補修する必要があります。
ビーズを付けたセーターの洗い方
洗濯表示を優先する
ビーズを付けた後も、まずはセーター本体の洗濯表示を確認します。
家庭洗濯禁止の表示がある場合は、自宅で洗わないでください。
家庭で洗えるセーターでも、後付けしたビーズの耐久性は元の洗濯表示で保証されていません。
ビーズの素材や表面加工が水洗いに対応しているかも確認しましょう。
家庭洗濯できる場合は優しく手洗いする
家庭洗濯が可能な場合は、洗濯機よりも手洗いのほうが、ビーズの欠けや糸切れを防ぎやすくなります。
洗濯表示で指定された上限温度を超えない水を使用し、おしゃれ着用の中性洗剤をよく溶かします。
セーターをたたんだ状態で洗濯液へ入れ、優しく押し洗いします。
ビーズ部分をもんだり、こすったり、ビーズをつかんで持ち上げたりしないでください。
すすぐ際もセーターを振り回さず、水の中で静かに押して洗剤を落とします。
ガラスビーズや金属ビーズを使用している場合は、洗面器へ強くぶつけないように注意しましょう。
洗濯機を使う場合は洗濯ネットへ入れる
洗濯表示で洗濯機の使用が認められている場合でも、ビーズを後付けしたセーターは手洗いが安全です。
洗濯機を使用する場合は、ビーズの耐水性や取り付け強度を確認してください。
セーターを裏返してたたみ、細かい網目の洗濯ネットへ入れます。
洗濯表示で認められている範囲内で、できるだけ弱いコースを選びましょう。
ただし、洗濯ネットを使用しても、ビーズの破損や糸切れを完全に防げるわけではありません。
タオルで水分を取る
洗い終わったセーターは、ねじって絞らないようにします。
セーターを両手で支え、軽く押して水分を落としてください。
その後、乾いたバスタオルの上へ広げ、タオルで挟むようにして水分を吸収させます。
ビーズが割れたり生地へ食い込んだりしないよう、ビーズ部分へ強い圧力をかけないことが大切です。
形を整えて平干しする
水分を取った後は、洗濯表示に従って乾かします。
セーターは水分とビーズの重さで伸びやすいため、基本的には平干しが適しています。
平干しネットや乾いたタオルの上へ置き、身幅、袖、襟、裾の形を整えます。
日陰干しの表示がある場合は、直射日光を避けて風通しのよい場所で乾かしましょう。
ハンガーへ掛けると、肩や身頃が伸びる可能性があります。
乾燥機は、セーターの縮みやビーズの変形、表面加工の剥がれにつながることがあるため、洗濯表示で禁止されている場合は使用できません。
クリーニングに出す際の注意点
ビーズを付けたセーターは、ドライクリーニングなら必ず安全というわけではありません。
ビーズの樹脂、塗装、コーティング、接着剤などが、クリーニング溶剤や乾燥工程の熱で変色・変形する可能性があります。
クリーニング店へ依頼する際は、ビーズが後付けであることを必ず伝えてください。
ビーズの材質やメーカーが分かる場合は、その情報も伝えましょう。
接着剤を使用している場合は、使用した製品名や種類も申告します。
素材が分からない場合は、分からないことを伝えたうえで、対応可能か確認してください。
子ども用セーターへ付ける際の注意点
小さな子ども用のセーターへビーズを付ける場合は、外れたビーズの誤飲や窒息に注意が必要です。
しっかり縫い付けたつもりでも、着用時の摩擦や洗濯によって糸が劣化することがあります。
特に3歳未満の子どもが着用する衣類には、小さなビーズを安易に追加しないほうが安全です。
子どもが自分でビーズを触ったり、引っ張ったりする可能性も考慮しましょう。
ビーズ付きの衣類を着せる場合は、着用前に毎回ビーズの緩みを確認します。
糸が緩んでいる、ビーズが動く、編み目が広がっているといった変化があれば、着用を中止して修理してください。
セーターへのビーズ付けでよくある失敗
生地がつってしまう
糸を強く引きすぎると、ビーズの周囲にしわやくぼみができます。
ビーズを縫い付けるたびにセーターを平らに置き、生地が自然な状態になっているか確認しましょう。
すでに生地がつっている場合は、裏側の糸を少し緩めます。
無理に表側から生地を引っ張ると、編み目が乱れるため注意してください。
ビーズが浮いてしまう
糸が緩すぎると、ビーズがセーターの表面から浮いて垂れ下がります。
ビーズが生地へ軽く触れる位置まで糸を引き、2回程度縫い留めて固定しましょう。
ただし、生地へ食い込むほど強く締める必要はありません。
編み目から糸が抜ける
ローゲージニットでは、玉結びや糸が編み目の隙間から抜けることがあります。
大きな隙間だけへ針を通さず、裏側で編み目を構成する糸の下へ針を通してください。
必要に応じて薄手の補強布を裏側へ添えると、糸やビーズの抜けを防ぎやすくなります。
ビーズの重みでセーターが伸びる
ビーズを付けた部分だけが伸びる場合は、ビーズの重さや個数が編み地に合っていない可能性があります。
補強布を付けても改善しない場合は、ビーズの数を減らすか、軽い素材へ変更しましょう。
糸が切れて複数のビーズが外れる
すべてのビーズを1本の糸で連続して付けると、途中で糸が切れた際に多くのビーズが外れます。
1粒ずつ独立して付けるか、数粒ごとに糸を区切って始末しましょう。
摩擦が起こりやすい襟元、肩、袖口では、特に短い間隔で糸を区切ると安心です。
まとめ
セーターへビーズを付けるときは、素材や編み目、洗濯表示を確認し、できるだけ軽いビーズを選ぶことが大切です。
縫い付ける際は、毛糸の繊維を割らないようにしながら、編み目を構成する糸の下へ針を通します。
糸を強く引きすぎると生地がつれ、緩すぎるとビーズが垂れ下がります。
セーターの伸縮を妨げない程度のゆとりを残しながら、ビーズを2回程度縫い留めると安定しやすくなります。
糸の始末では、接着剤や透明なマニキュアに頼らず、裏側の編み目へ糸端を2〜3cm程度くぐらせてください。
多数のビーズを付ける場合は、1粒ずつ、または数粒ごとに糸を区切ると、糸が切れた際の脱落を抑えられます。
完成後はビーズの緩みを定期的に確認し、セーター本体とビーズの両方に適した方法でお手入れしましょう。
以上、セーターへのビーズの付け方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

