セーターは保温性が高く、寒い季節の部屋着として活躍します。
しかし、長時間着用すると、毛玉や型崩れ、においなどが発生しやすくなるため注意が必要です。
料理中の火気や暖房器具による事故にも気をつけなければなりません。
ここでは、セーターを部屋着にする際の注意点や、部屋着に適したセーターの選び方、お手入れ方法について詳しく解説します。
セーターを部屋着にするメリット
暖かく過ごしやすい
セーターは繊維の間に空気を含みやすく、身体の熱を逃がしにくい衣類です。
特にウールやカシミヤなどの動物繊維を使用したセーターは、寒い季節の防寒に役立ちます。
ただし、セーターだけでは首元や裾、袖口から冷気が入り込むことがあります。
吸湿性のあるインナーや厚手の靴下などを組み合わせると、室内でも効率よく身体を温められるでしょう。
室温に合わせて調節しやすい
セーターは、室温や体感温度に応じて脱ぎ着しやすいこともメリットです。
前開きのカーディガンなら、暖房の効き具合に合わせて簡単に体温を調節できます。
厚手のセーターを着て汗をかいたまま過ごすと、蒸れやにおいの原因になります。
暑いと感じたときは我慢せず、早めに脱いだり薄手の衣類へ着替えたりしましょう。
セーターを部屋着にする際の注意点
ソファや毛布との摩擦で毛玉ができやすい
部屋着としてセーターを着ると、ソファ、椅子、クッション、毛布などに触れる時間が長くなります。
生地が繰り返しこすれることで、脇、袖、肘、背中、腰回りなどに毛玉ができやすくなります。
毛玉のできやすさは、ウールやアクリルといった素材名だけでは決まりません。
繊維の長さや糸の撚り、編み方、毛羽立ち、混用率などによっても異なります。
毛玉を抑えるためには、次の点を意識しましょう。
- 表面が粗いソファや椅子との摩擦を減らす
- 同じセーターを毎日続けて着ない
- 脇や袖を必要以上にこすらない
- 洗濯するときは裏返して洗濯ネットに入れる
- 毛玉が少ないうちに適切な方法で取り除く
毛玉を生地から強くむしり取ると、周囲の繊維まで引き出してしまうことがあります。
少量の場合は繊維を引っ張らないよう慎重に取り除き、広範囲にできた場合は毛玉取り器などを優しく使用しましょう。
汗や皮脂が付着しやすい
室内で過ごしていると、セーターが汚れていないように感じることがあります。
しかし、暖房の効いた部屋では意外に汗をかきやすく、襟元、脇、袖口などには汗や皮脂が付着しています。
汚れが残ったまま保管すると、におい、黄ばみ、変色、虫食いなどにつながる可能性があります。
セーターを素肌へ直接着るのではなく、吸湿性のあるインナーを着用するのがおすすめです。
綿など吸湿性のある素材をインナーに選ぶと、セーターに汗や皮脂が付きにくくなります。
衣類の組み合わせによっては、冬場の静電気を抑えることにもつながります。
長時間の着用で型崩れすることがある
部屋着は朝から夜まで着続けることが多いため、外出着より長時間の負担がかかります。
座っている間に裾を踏んだり、肘をついたりすると、一部の編み目が引き伸ばされることがあります。
特に、ざっくりと編まれたローゲージニットや、重さのあるロング丈のセーターは型崩れに注意が必要です。
床やソファへ座るときは裾を踏まないようにし、長時間の腕まくりも避けましょう。
袖口や肘が伸びたからといって、熱湯をかけたり、高温の蒸気を直接当てたりするのは適切ではありません。
素材によっては、縮み、変色、風合いの変化などが起こる可能性があります。
料理中は着衣着火に注意する
セーターを着たまま料理をするときは、ガスコンロなどの火へ袖や裾を近づけないよう注意しましょう。
袖が広いデザインや、毛足が長いセーター、ゆったりしたオーバーサイズのセーターは、火に近づいたことへ気づきにくい場合があります。
危険性は特定の素材だけに限りません。
綿やレーヨンなども、表面が毛羽立っていると火が急速に燃え広がる可能性があります。
また、合成繊維の中には、高温で軟化・溶融するものがあります。
料理をするときは、袖口が広がらない服へ着替えるか、防炎性能のある割烹着やエプロンを着用すると安心です。
コンロの奥にある調味料や調理器具を取ろうとして、袖を火へ近づけないことも大切です。
ストーブやヒーターへ近づきすぎない
石油ストーブ、ガスストーブ、電気ストーブなどの暖房器具へセーターを近づけすぎると、着衣着火ややけどにつながる可能性があります。
炎が見えない電気ストーブやヒーターでも、衣類が熱源へ触れると危険です。
暖房器具を使用するときは、製品の取扱説明書に記載されている安全な距離を守りましょう。
濡れたセーターをストーブやヒーターの近くで乾かすことも避けてください。
小さな子どもやペットがいる家庭では、接触や転倒を防ぐために安全柵を設けるなどの対策も必要です。
家具やアクセサリーへの引っ掛かりに注意する
セーターの編み目は、家具の角、ドアノブ、ファスナー、アクセサリーなどへ引っ掛かることがあります。
ざっくり編まれたセーターや装飾の付いたセーターは、特に糸が飛び出しやすいため注意しましょう。
掃除や片付けなどの家事をするときは、編み目が細かく、身体に対して大きすぎないセーターが適しています。
袖口がリブ仕様になっているものなら、手元が邪魔になりにくいでしょう。
糸が飛び出した場合は、すぐに切らないようにしてください。
飛び出した糸を切ると、編み目がほどけたり穴が広がったりする可能性があります。
かぎ針などで糸を裏側へ引き込むか、状態がひどい場合は衣類修理店へ相談しましょう。
食べこぼしや飲み物の汚れを放置しない
部屋着は食事中にも着ることが多いため、食べ物や飲み物のシミが付きやすくなります。
汚れが付いたときに強くこすると、生地が毛羽立ったり、汚れが繊維の奥へ広がったりする可能性があります。
液体をこぼした場合は、乾いた布やティッシュなどで押さえ、できるだけ水分を吸い取りましょう。
その後は洗濯表示を確認し、家庭で洗えるものは表示に従って洗います。
家庭洗濯ができないセーターや、落としにくい油性の汚れが付いたセーターは、クリーニング店へ相談するのが安心です。
熱湯の使用や強いもみ洗いは、縮みや色落ちを招くことがあるため避けましょう。
静電気が発生することがある
冬は空気が乾燥しやすく、セーターとインナー、毛布、ソファなどがこすれることで静電気が発生しやすくなります。
特に化学繊維を重ねて着る場合は、素材の組み合わせによって静電気が起こりやすくなることがあります。
静電気を抑えるためには、室内を適度に加湿し、肌や衣類の過度な乾燥を防ぎましょう。
綿などの吸湿性があるインナーを取り入れるのも方法のひとつです。
衣類用の静電気防止スプレーを使用する場合は、製品の注意事項を確認してください。
目立たない部分で試し、シミや変色が起こらないことを確認してから使用すると安心です。
子どもやペットによる汚れや損傷に注意する
小さな子どもがいる家庭では、食べこぼし、よだれ、クレヨン、絵の具などがセーターに付くことがあります。
ペットがいる家庭では、爪による引っ掛かりや抜け毛の付着にも注意が必要です。
ビーズ、スパンコール、ボタンなどが付いたセーターは、装飾が外れると子どもやペットが誤飲する危険があります。
部屋着には、装飾が少なく、編み目の細かいシンプルなセーターを選ぶとよいでしょう。
ペットの毛を粘着クリーナーで取り除く場合は、生地を傷めないよう注意してください。
衣類用ブラシや粘着力の弱いクリーナーを使い、生地を引っ張らないよう優しく取り除きましょう。
就寝時はパジャマへ着替える
一般的なセーターは、就寝用の衣類として作られているわけではありません。
厚手のセーターを着たまま寝ると、寝汗で蒸れたり、寝返りの摩擦によって毛玉や型崩れが起きたりすることがあります。
フード、ひも、大きなボタン、ファスナーなどが付いている場合は、寝ている間に身体へ当たる可能性もあります。
快適に眠り、セーターの傷みを抑えるためにも、就寝時は吸湿性や伸縮性に配慮されたパジャマへ着替えるのがおすすめです。
部屋着に適したセーターの選び方
家庭で洗いやすいものを選ぶ
部屋着として頻繁に着るなら、家庭で洗いやすいセーターが便利です。
綿素材やウォッシャブル加工されたウール、家庭洗濯に対応した合成繊維などが候補になります。
ただし、洗濯方法を素材名だけで判断してはいけません。
同じウールやアクリルでも、編み方、装飾、染色、加工などによって適切な洗濯方法が異なります。
購入前や洗濯前には、必ず衣類に付いている洗濯表示を確認しましょう。
適度にゆとりのあるサイズを選ぶ
部屋着には、身体を締め付けず、動きやすいサイズが適しています。
一方で、大きすぎるセーターは裾を踏んだり、袖を家具や火気へ近づけたりする可能性があります。
肩や胸回りには適度なゆとりを持たせつつ、袖丈や着丈が長すぎないものを選びましょう。
家事をする機会が多い場合は、袖口が広がっていないデザインがおすすめです。
編み目が細かく装飾の少ないものを選ぶ
毛足が長いセーターやざっくり編まれたセーターは、暖かく見える一方、毛玉や引っ掛かりが発生しやすい場合があります。
部屋着には、編み目が比較的細かく、表面が滑らかなセーターが向いています。
ビーズ、スパンコール、チェーンなどの装飾が少ないものなら、ソファや毛布へ引っ掛かりにくく、お手入れもしやすいでしょう。
高価でデリケートなものは避ける
カシミヤや繊細なウールを使用したセーターは、柔らかく保温性にも優れています。
しかし、毎日の部屋着にすると、汗や摩擦によって傷みが進みやすくなります。
大切なセーターは外出用にし、部屋着には丈夫で洗いやすいものを用意するのがおすすめです。
着古したセーターを部屋着にする場合は、袖口の伸びや穴、ほつれなどがないか確認しましょう。
セーターを長持ちさせるお手入れ方法
着用後は湿気を飛ばす
脱いだセーターをすぐにクローゼットや衣装ケースへ収納すると、汗や湿気がこもる可能性があります。
着用後は形を整え、風通しのよい日陰で休ませましょう。
ニット製品は、ハンガーへ長時間掛けると肩に跡が付いたり、自重で伸びたりすることがあります。
平らな場所へ置くなどして湿気を飛ばし、その後はたたんで収納するのが基本です。
同じセーターを毎日着続けない
同じセーターを連日着用すると、繊維が回復する時間を確保しにくくなります。
毛玉や型崩れを抑えるためにも、数着をローテーションして着るのがおすすめです。
特にウール製品は、着用後に休ませることで、繊維が元の形へ戻りやすくなります。
1日着たら翌日は休ませるなど、無理のない範囲で着用間隔を空けましょう。
汚れやにおいに応じて洗濯する
セーターは着るたびに洗う必要があるとは限りません。
洗いすぎると、摩擦による毛羽立ちや型崩れが起こる可能性があります。
一方、汗を多くかいたときや食べ物をこぼしたときは、汚れを長期間放置しないことが大切です。
におい、襟元の汚れ、袖口の黒ずみなどを確認し、状態に応じて洗濯しましょう。
洗濯表示に従って洗う
家庭で洗えるセーターは、洗濯表示に従い、製品に適した洗剤を使用します。
ウールなどのデリケートな素材には、おしゃれ着用の中性洗剤やウール用洗剤が適している場合があります。
洗濯機を使える場合は、セーターを裏返して適切な大きさにたたみ、洗濯ネットへ入れると摩擦を抑えやすくなります。
家庭洗濯ができない表示がある場合は、無理に洗わず、クリーニング店へ相談しましょう。
柔軟剤を使用できるかどうかは、セーターと柔軟剤の注意書きを確認して判断します。
ウール製品など、素材や製品によっては柔軟剤が推奨されないことがあります。
洗濯表示に合った方法で乾かす
セーターは、水分を含むと重くなります。
濡れた状態でハンガーへ掛けると、肩や着丈が伸びる可能性があるため注意が必要です。
一般的なニット製品では、形を整えて平干しする方法がよく用いられます。
ただし、製品によってはつり干しやタンブル乾燥に対応しているものもあるため、洗濯表示に記載された乾燥方法を優先してください。
乾燥を早めるために、ストーブ、ヒーター、ドライヤーなどの熱を近距離から当てるのは避けましょう。
縮み、変形、風合いの変化だけでなく、火災につながる危険もあります。
シーズン終了時は汚れを落として収納する
春になってセーターを長期保管するときは、見た目に汚れていなくても状態を確認しましょう。
汗や皮脂、食べこぼしなどが残っていると、保管中の黄ばみや変色、虫食いにつながる可能性があります。
洗濯表示に合った方法でお手入れし、完全に乾燥させてから収納してください。
湿気が残った状態で収納すると、カビやにおいの原因になります。
防虫剤を使用するときは、パッケージに記載された使用量と設置場所を守りましょう。
異なる種類の防虫剤は、組み合わせによって衣類のシミや変色を引き起こす場合があります。
複数の製品を使用する場合は、それぞれのパッケージで併用できることを確認してください。
参考サイト
毛玉だらけの服を復活|ニットを傷つけない毛玉の取り方と予防策【ニット/セーター】
セーターを部屋着にするときに避けたい行動
セーターの傷みや事故を防ぐため、次のような行動は避けましょう。
- 袖や裾が広がったセーターで火を扱う
- ストーブやヒーターへ近づきすぎる
- 暖房器具の近くでセーターを乾かす
- 汗をかいたまま長時間着続ける
- 同じセーターを休ませずに毎日着る
- 毛玉を強く引っ張ってむしり取る
- 食べこぼしや飲み物の汚れを放置する
- 洗濯表示を確認せずに洗濯機や乾燥機を使う
- 洗濯表示を確認せず、濡れたセーターをハンガーで干す
- 湿気が残った状態ですぐに収納する
- 併用可否を確認せずに異なる防虫剤を使用する
まとめ
セーターは暖かく、寒い季節の部屋着として便利な衣類です。
一方で、ソファや毛布との摩擦によって毛玉ができたり、長時間の着用によって型崩れしたりすることがあります。
部屋着には、家庭で洗いやすく、編み目が細かいシンプルなセーターが適しています。
吸湿性のあるインナーを着用し、同じセーターを毎日着続けないことも長持ちさせるポイントです。
以上、セーターを部屋着にする際の注意点についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

