結論からいうと、デッキシューズは時代遅れの靴ではありません。
デッキシューズは長い歴史を持つ定番のカジュアルシューズであり、流行が落ち着いた時期を経ながらも、現在まで継続して履かれています。
近年はローファーやモカシンなど、クラシックなデザインの靴が再評価されており、その流れのなかでデッキシューズも改めて注目されています。
ただし、デッキシューズであれば、どのようなデザインや着こなしでも現代的に見えるわけではありません。
昔ながらのマリンコーデをそのまま再現すると、少し懐かしい印象になることがあります。
デッキシューズが古く見えるかどうかは、靴そのものよりも、デザインの選び方やコーディネートによって左右されると考えたほうがよいでしょう。
デッキシューズとはどのような靴なのか
船の甲板で履くために発展した靴
デッキシューズは、もともと船の甲板で履くことを想定して発展した靴です。
デッキとは船の甲板を意味しており、濡れた場所でも歩きやすいように、ラバーソールに細かな溝が入れられているモデルが多く見られます。
代表的なデッキシューズには、次のような特徴があります。
・モカシン縫いのアッパー
・靴の周囲を通る革ひも
・比較的低い履き口
・細かな溝が入ったラバーソール
・レザーやスエードを使ったアッパー
現在では船上だけでなく、街中で履くカジュアルシューズとして広く定着しています。
カジュアルと上品さを兼ね備えている
デッキシューズは、スニーカーほどスポーティーではなく、本格的な革靴ほど堅く見えないのが特徴です。
そのため、カジュアルときれいめの中間に位置する靴として使えます。
Tシャツやデニムのようなラフな服装にも合わせられますが、シャツやスラックスと組み合わせれば、落ち着いた印象に仕上げることも可能です。
休日の服装を少し上品に見せたい人にとって、使いやすいシューズといえるでしょう。
デッキシューズが時代遅れに見える理由
過去に流行したイメージが残っている
デッキシューズは、アメカジ、アイビールック、プレッピースタイル、マリンスタイルなど、さまざまなファッションで使われてきました。
一時期は、ボーダーシャツや細身のパンツ、ショートパンツと組み合わせる着こなしが多く見られました。
そのため、デッキシューズに対して、以前流行した靴という印象を持っている人もいます。
しかし、過去に流行したことと、現在では履けないことは別です。
ローファーやワークブーツと同じように、デッキシューズも時代によって着こなし方を変えながら使われている定番靴です。
昔ながらのマリンコーデになりやすい
デッキシューズは海を連想させるデザインが多いため、マリンアイテムを重ねすぎると、昔ながらの印象が強くなる場合があります。
例えば、次のようなアイテムを一度に組み合わせると、懐かしい雰囲気になりやすいでしょう。
・ネイビーと白のボーダーシャツ
・細身のクロップドパンツ
・膝丈の細いショートパンツ
・トリコロールカラーの小物
・白いソールが目立つデッキシューズ
・足首を大きく見せる着こなし
これらのアイテムが間違っているわけではありません。
伝統的なマリンスタイルやプレッピースタイルを楽しみたい場合には、十分に成立する組み合わせです。
ただし、現代的で自然な街着に見せたい場合は、マリンテイストを全身に取り入れすぎないことが重要です。
靴のデザインによって印象が大きく変わる
デッキシューズには、伝統的なデザインから現代的にアレンジされたものまで、さまざまな種類があります。
ネイビー、白、赤などを組み合わせた多色モデルは、デッキシューズらしい雰囲気が強くなります。
一方、ブラックやダークブラウンの単色モデルは、ローファーやモカシンに近い感覚で履きやすくなります。
ただし、多色使いのモデルだからといって、必ず時代遅れに見えるわけではありません。
パンツのシルエットやトップスのデザインをシンプルにすれば、伝統的な配色のデッキシューズでも現代的に履けます。
デッキシューズが再評価されている理由
クラシックな靴が見直されている
近年は、ボリュームのあるスニーカーだけでなく、ローファー、モカシン、薄底スニーカーなど、クラシックなデザインの靴も選ばれています。
デッキシューズも、こうした流れに取り入れやすいアイテムです。
長い歴史を持つデザインでありながら、スラックスやワイドパンツなど、現代的な服装にも合わせられます。
流行だけに左右される靴ではなく、定番として使いやすい点が再評価されている理由の一つです。
スニーカー以外の選択肢として使いやすい
カジュアルな服装では、スニーカーを選ぶ機会が多くなります。
しかし、スニーカーではラフすぎる一方で、革靴では堅すぎると感じる場面もあります。
デッキシューズは、その中間を埋められるシューズです。
例えば、Tシャツとチノパンというシンプルな服装でも、スニーカーをデッキシューズに替えるだけで、大人っぽく落ち着いた印象になります。
シャツ、ポロシャツ、サマーニットなどとの相性もよく、大人の休日コーデに取り入れやすいでしょう。
ゆったりしたパンツと合わせやすい
現在は、細身のパンツだけでなく、ストレートパンツやワイドパンツも広く選ばれています。
デッキシューズは履き口が低く、靴の高さも抑えられているため、太めのパンツと合わせても足元が重たくなりにくいのが特徴です。
特に、次のようなボトムスと合わせやすいでしょう。
・ストレートデニム
・ワイドチノパン
・タック入りスラックス
・ベイカーパンツ
・リネンパンツ
・ゆとりのあるショートパンツ
細身のパンツで足首を大きく見せるよりも、少しゆとりのあるパンツと合わせたほうが、落ち着いた印象にまとめやすくなります。
時代遅れに見えにくいデッキシューズの選び方
落ち着いた色を選ぶ
現代的で合わせやすいデッキシューズを選びたい場合は、落ち着いた色がおすすめです。
特に使いやすいのは、次のようなカラーです。
・ブラック
・ダークブラウン
・ミディアムブラウン
・ネイビー
・ベージュ
・グレー
ブラックやダークブラウンはマリン感が強くなりすぎず、ローファーに近い感覚で履けます。
スラックスや濃色デニムとの相性もよく、春夏だけでなく秋にも取り入れやすいでしょう。
一方、ネイビーと白のツートンカラーやトリコロールカラーは、伝統的な雰囲気を楽しみたい人に適しています。
服装全体の色数を抑えれば、多色モデルでも自然に取り入れられます。
装飾が目立ちすぎないモデルを選ぶ
デッキシューズには、革ひも、ステッチ、アイレットなどの特徴的な装飾があります。
これらが強く目立つモデルは、カジュアル感やマリン感が強くなります。
すっきりした服装に合わせたい場合は、次のようなモデルが使いやすいでしょう。
・革ひもと本体の色が近い
・ステッチが目立ちすぎない
・ソールとアッパーの色差が少ない
・つま先が大きく丸すぎない
・装飾が少なく、全体がシンプル
ただし、細身のモデルだけが現代的とは限りません。
ワイドパンツやストリート寄りの服装では、厚みのあるソールやボリューム感のあるモデルも選択肢になります。
大切なのは、靴単体の形ではなく、服装全体のバランスです。
レザーやスエードの質感を確認する
デッキシューズは構造が比較的シンプルなため、素材の質感が目立ちます。
落ち着いた印象に見せたい場合は、不自然な光沢の少ないレザーや、柔らかなスエードが適しています。
スエードのデッキシューズは、一般的な表革のモデルよりもマリン感が抑えられ、モカシンに近い雰囲気になります。
春夏だけでなく、秋のコーディネートにも合わせやすい点がメリットです。
購入するときは、価格だけで判断せず、次の部分も確認しましょう。
・表面の光沢が不自然ではないか
・縫い目が大きく乱れていないか
・革ひもが極端に硬くないか
・履いたときに形が崩れすぎないか
・ソールとアッパーの接合部分が目立たないか
足に合ったサイズを選ぶ
デッキシューズは履き口が低いため、サイズが大きすぎるとかかとが浮きやすくなります。
反対に、小さすぎるとつま先や甲が圧迫され、靴擦れの原因になります。
素足風に履くことが多い靴ですが、フットカバーやソックスを履くことも考え、実際に使用する条件に近い状態で試着することが大切です。
デザインだけでなく、かかとの収まりや甲のフィット感も確認しましょう。
デッキシューズを今っぽく履く方法
ストレートデニムと合わせる
デッキシューズを取り入れやすい組み合わせの一つが、ストレートデニムとのコーディネートです。
細身のアンクルデニムではなく、適度にゆとりのあるストレートシルエットを選ぶと、自然なバランスに仕上がります。
例えば、次のような組み合わせがあります。
白い無地Tシャツ
+濃色のストレートデニム
+ダークブラウンのデッキシューズ
シンプルな服装ですが、足元にレザーの質感が加わるため、スニーカーよりも落ち着いた印象になります。
トップスには、無地のTシャツ、ポロシャツ、オックスフォードシャツ、サマーニットなどが合わせやすいでしょう。
ワイドチノパンと合わせる
デッキシューズとチノパンは、定番的な組み合わせです。
ただし、細身のベージュチノパンにボーダーシャツを合わせると、昔ながらのマリンコーデに見える場合があります。
現代的に見せたい場合は、ワンタックやツータック入りのワイドチノパンを選ぶ方法があります。
トップスには、ゆとりのあるシャツやポロシャツを合わせると、全体のバランスが整います。
白いシャツ
+カーキのワイドチノパン
+黒いデッキシューズ
このようにマリンカラーに頼らず、落ち着いた色でまとめると、街着として自然に仕上がります。
スラックスと合わせる
デッキシューズを都会的に見せたい場合は、スラックスとの組み合わせもおすすめです。
ブラックやチャコールグレーのスラックスに、黒や濃いブラウンのデッキシューズを合わせると、マリンシューズらしさが抑えられます。
デッキシューズをローファーの代わりとして使うイメージです。
ただし、一般的なビジネススーツや礼服に合わせる靴ではありません。
カジュアルなセットアップや、リネン素材のスラックスなど、ドレスコードが比較的緩い服装に取り入れるのが適しています。
ショートパンツと合わせる
デッキシューズとショートパンツも、相性のよい組み合わせです。
現代的に見せたい場合は、脚にぴったり沿う細身のショートパンツよりも、適度に幅のあるモデルが使いやすいでしょう。
丈は膝上から膝付近までを目安にすると、子どもっぽくなりにくくなります。
黒いポロシャツ
+ベージュのワイドショートパンツ
+ブラウンのデッキシューズ
このように色数を抑えると、リゾート感やマリン感が強くなりすぎません。
参考サイト
夏の革靴といえばデッキシューズ|おすすめブランドや履き方を紹介 | 革靴のレザーズ(LEATHERS)
デッキシューズに靴下を合わせてもよいのか
素足に見せるならフットカバーを使う
デッキシューズは素足で履くイメージが強い靴です。
しかし、実際に完全な素足で履くと、汗や摩擦によって臭いや靴擦れが起こりやすくなります。
素足のように見せたい場合は、履き口の浅いフットカバーを使うとよいでしょう。
靴の内側に汗が直接付着しにくくなり、衛生面でも安心です。
ただし、フットカバーが靴の履き口から見えると不自然に見える場合があります。
デッキシューズを履いた状態で、外から見えない深さか確認することが大切です。
ソックスを見せる着こなしもできる
デッキシューズは、必ず靴下を隠さなければならないわけではありません。
秋口には、無地のソックスを見せて履くこともできます。
足元を落ち着かせたい場合は、パンツや靴と近い色のソックスを選ぶとまとめやすいでしょう。
白いソックスを合わせる方法もありますが、コントラストが強くなり、プレッピーな印象が出やすくなります。
白いソックスが間違いなのではなく、足元を目立たせたいのか、自然になじませたいのかによって使い分けることが重要です。
デッキシューズを履く際の注意点
完全防水とは限らない
デッキシューズは濡れた甲板でのグリップを考えて発展した靴ですが、すべての製品が完全防水というわけではありません。
小雨や水しぶきに対応しやすいモデルはありますが、大雨の中で長時間履けば、靴の内部まで水が入る可能性があります。
特にスエードや一般的なレザーは、水染みや色落ちが起こる場合があります。
雨の日に履く場合は、防水加工の有無やメーカーの商品説明を確認しましょう。
必要に応じて、素材に対応した防水スプレーを使用する方法もあります。
滑りにくさを過信しない
デッキシューズのラバーソールには、濡れた場所でのグリップを高めるための細かな溝が入っていることがあります。
ただし、どのような路面でも滑らないわけではありません。
ソールが摩耗していたり、路面に油分や苔が付着していたりすると、滑る可能性があります。
雪道や凍結路面では、一般的なデッキシューズよりも、冬用の防滑靴を選ぶほうが安全です。
フォーマルな場面には適さない
デッキシューズはレザー製であっても、基本的にはカジュアルシューズです。
結婚式、葬儀、格式の高い式典、厳格なビジネスシーンなどには適していません。
そのような場面では、内羽根式の革靴など、服装の格式に合った靴を選ぶ必要があります。
一方、カジュアルなセットアップやリゾートスタイルなど、服装規定の緩い場面であれば、デッキシューズを合わせられることがあります。
真冬や雪道には向いていない
デッキシューズは履き口が低く、足首を覆わないため、防寒性は高くありません。
真冬に履いてはいけないわけではありませんが、雪が多い地域や凍結した道路には不向きです。
比較的温暖な地域で、晴れて乾燥した日に履くのであれば、冬でも使用できます。
その場合は、ウールパンツや厚手のソックスなどを合わせると、季節感を出しやすくなります。
手持ちのデッキシューズを古く見せない方法
細身のパンツから変えてみる
手持ちのデッキシューズが古く見える場合は、靴を買い替える前にパンツを見直してみましょう。
細身のクロップドパンツから、ストレートパンツやワイドパンツに替えるだけでも、全体の印象が大きく変わります。
特に、裾幅に余裕のあるデニムやチノパンは、昔ながらのマリン感を抑えやすいアイテムです。
ボーダー以外のトップスを合わせる
デッキシューズだからといって、必ずボーダーシャツを合わせる必要はありません。
無地のTシャツ、ポロシャツ、開襟シャツ、オックスフォードシャツなどを選ぶと、日常の街着になじみやすくなります。
マリンテイストを楽しみたい場合でも、ボーダーはトップスだけに取り入れ、ほかのアイテムをシンプルにするとバランスが整います。
コーディネートの色数を抑える
デッキシューズに複数の色が使われている場合は、服装の色数を抑えることが大切です。
例えば、ネイビーと白のデッキシューズを履くなら、トップスやパンツもネイビー、白、グレーなどでまとめると統一感が生まれます。
全身の色を2色から3色程度に絞ると、靴のデザインだけが目立ちすぎるのを防げます。
靴の手入れをする
デッキシューズは、履き込んだ風合いも魅力になる靴です。
しかし、汚れ、型崩れ、革ひものほつれ、ソールの黄ばみなどを放置すると、味ではなく劣化に見えてしまいます。
表面のほこりをブラシで落とし、素材に合ったクリーナーやクリームで手入れしましょう。
濡れた場合は、直射日光や暖房器具を避け、風通しのよい日陰で自然乾燥させます。
靴の中に紙やシューキーパーを入れて乾かすと、型崩れを抑えやすくなります。
デッキシューズがおすすめな人
スニーカー以外のカジュアルシューズが欲しい人
デッキシューズは、スニーカー以外の靴を取り入れたい人に向いています。
革靴ほど堅く見えず、カジュアルな服装にも自然に合わせられます。
休日の服装を少し大人っぽく見せたい場合に便利です。
チノパンやデニムをよく履く人
デッキシューズは、チノパンやデニムとの相性に優れています。
普段からアメカジやプレッピースタイルを好む人はもちろん、シンプルなカジュアルコーデが中心の人にも使いやすいでしょう。
春夏の服装を上品に見せたい人
デッキシューズは履き口が低く、見た目が軽いため、春夏のコーディネートによく合います。
Tシャツやショートパンツのようなラフな服装でも、足元にデッキシューズを合わせることで、落ち着いた印象を加えられます。
ただし、スエードや濃色レザーを選べば、秋にも取り入れることが可能です。
デッキシューズは時代遅れではない
デッキシューズは、現在でも使える定番のカジュアルシューズです。
長い歴史を持つクラシックな靴であり、近年はローファーやモカシンと同じように、改めて注目されています。
ただし、昔ながらの細身のマリンコーデをそのまま取り入れると、古い印象になる場合があります。
現代的に履きたい場合は、次の点を意識するとよいでしょう。
・落ち着いた色や質感のモデルを選ぶ
・ストレートパンツやワイドパンツと合わせる
・マリンアイテムを重ねすぎない
・服装全体の色数を抑える
・靴を清潔な状態に保つ
一方、ボーダーシャツやショートパンツを使った伝統的なマリンスタイルも、目的を持って取り入れるのであれば間違いではありません。
デッキシューズを時代遅れかどうかだけで判断するのではなく、自分の服装や好みに合ったデザインを選ぶことが大切です。
以上、デッキシューズは時代遅れなのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

