手洗いしたセーターは、形を整えてから平干しするのが一般的です。
特に厚手のセーターやローゲージニットは、水を含むと重くなるため、ハンガーに掛けると着丈や袖が伸びる可能性があります。
ただし、すべてのセーターに平干しが指定されているわけではありません。
洗濯表示には「つり干し」「日陰のつり干し」「平干し」「日陰の平干し」などがあるため、製品ごとの表示を最優先にしてください。
なお、洗濯表示に家庭洗濯禁止のマークが付いているセーターは、自宅で手洗いできません。
大切なセーターやデリケートな素材のものは、無理に洗わずクリーニング店へ相談しましょう。
セーターを手洗いした後の干し方
1.セーターを両手で支えて持ち上げる
すすぎが終わったセーターは、水を含んで通常よりも重くなっています。
裾や袖などの一部分をつまんで持ち上げると、生地が伸びたり編み目がゆがんだりする可能性があります。
洗面器などから取り出すときは、セーターを小さくまとめ、両手で全体を支えましょう。
袖や裾が垂れ下がらないように扱うことがポイントです。
2.手のひらで優しく水分を押し出す
セーターを洗面器や浴槽の底に置き、手のひらで上から優しく押して水分を取り除きます。
このとき、雑巾のようにねじったり強く絞ったりしてはいけません。
ねじり絞りは、型崩れや毛羽立ち、縮みなどの原因になります。
編み目や装飾を傷めないように、数回に分けてゆっくり押しましょう。
洗濯表示に「ぬれ平干し」または「ぬれつり干し」の指定がある場合は、基本的に脱水や手絞りをせず、濡れた状態で干します。
通常の平干し表示と混同しないように、洗濯表示をよく確認してください。
3.乾いたタオルで水分を吸収する
床やテーブルなどの平らな場所に、大きめの乾いたバスタオルを広げます。
その上にセーターを置き、肩や袖、裾を軽く整えましょう。
タオルとセーターを端から一緒に巻き、手のひらで優しく押します。
タオルが水分を吸収することで、セーターを強く絞らなくても余分な水分を取り除けます。
1枚目のタオルが濡れた場合は、乾いたタオルに交換して同じ作業を繰り返してください。
強く押しつぶしたり、足で踏んだりすると、編み目やボタンなどを傷める可能性があるため注意が必要です。
4.洗う前の形に整える
タオルドライが終わったら、セーターを平らな場所に広げます。
肩幅、身幅、着丈、袖丈を確認しながら、洗う前の形に近づけましょう。
伸びた部分を強く引っ張るのではなく、編み目を少しずつ寄せるように整えるのがコツです。
襟元や袖口、裾のリブ部分が波打っていないかも確認してください。
仕上がりのサイズを正確に保ちたい場合は、洗濯前に着丈や身幅、袖丈を測っておくと便利です。
洗濯前の寸法をメモしておけば、濡れている間に元の形へ戻しやすくなります。
5.平干しネットの上に広げる
洗濯表示で平干しが指定されている場合は、平干しネットの上にセーターを広げます。
平干しネットはセーター全体を面で支えられるため、自重による伸びや型崩れを抑えられます。
袖や裾がネットから垂れ下がると、その部分に重さがかかって伸びることがあります。
セーター全体がネットの中に収まるように置いてください。
ネットが小さい場合は、袖を身頃の横に沿わせるか、身頃の上に軽く折り返します。
ただし、生地が何重にも重なると乾きにくくなるため、可能な限り重なりを減らしましょう。
参考サイト
ニット・セーターの縮みを防ぐ!洗濯機OK?洗い方から干し方・頻度まで解説│花王 MyKao
平干しネットがない場合の代用方法
物干しラックにタオルを敷く
平干しネットがない場合は、物干しラックの上に乾いたバスタオルを広げ、その上にセーターを置く方法があります。
セーターを広げられる面積があり、下側にも風が通るラックが適しています。
使用する前に、ラックの汚れやさびが衣類に付かないか確認してください。
タオルが湿ったら、乾いたものに交換しましょう。
ピンチハンガーの上面を利用する
ピンチハンガーの上面へセーターを広げ、簡易的な平干しスペースとして利用する方法もあります。
洗濯ばさみでセーターを直接挟むと跡が付く可能性があるため、基本的には上に載せて干します。
セーターが落ちないように安定させ、袖や裾が垂れ下がらない状態にしてください。
ピンチハンガーの形状によっては十分な面積を確保できないため、無理に広げるのは避けましょう。
バスタオルの上に広げる
平らな台の上に乾いたバスタオルを敷き、その上でセーターを乾かす方法もあります。
ただし、下側に空気が通りにくいため、平干しネットより乾燥に時間がかかります。
途中でセーターの表裏を入れ替え、湿ったタオルを乾いたものに交換してください。
木製テーブルに濡れたタオルを長時間置くと、変色や膨れ、反りなどが起こる可能性があるため、防水性のある場所を選びましょう。
浴槽のふたを利用する
平らで安定した浴槽のふたがある場合は、清潔な乾いたタオルを敷いて代用できます。
ただし、浴室は湿度が高くなりやすいため、換気扇や浴室乾燥機を使用して空気を入れ替える必要があります。
浴槽のふたに凹凸や溝があると、セーターに跡が付くことがあります。
タオルを敷いて表面を平らにし、途中でタオルを交換してください。
浴室を使用した直後など、湿度が高い状態で干すのは避けましょう。
浴槽のふたが不安定な場合や十分なスペースがない場合は、別の方法を選んでください。
複数の物干し竿に渡して干す
平干しできる場所がない場合は、2本以上の物干し竿にセーターを渡して重さを分散させる方法があります。
1本の竿へ二つ折りにして掛けるより、伸びや折り目を抑えやすくなります。
ただし、竿との接触部分に線状の跡が付く可能性があり、完全な平干しと同じ仕上がりにはなりません。
竿の上に清潔なタオルを広げ、セーターに硬い跡が付かないようにするとよいでしょう。
カシミヤやアルパカ、モヘア、ローゲージニットなど、型崩れしやすいセーターには平干しネットの使用が適しています。
セーターを干す場所の選び方
洗濯表示に日陰干しの指定があるか確認する
洗濯表示に日陰干しの記号がある場合は、必ず直射日光の当たらない場所で干します。
日陰干しの指定がない場合でも、ウールや色柄物は日光によって黄変や色あせが生じる可能性があるため、風通しのよい日陰で干すと安心です。
ベランダなどの屋外で干す場合は、時間帯によって日光が当たらないか確認しましょう。
風が強い日は、平干しネットが傾いたり、セーターが落下したりしないように注意してください。
風通しのよい場所を選ぶ
セーターは厚みがあり、脇や袖口、襟元などが乾きにくい衣類です。
空気が動かない場所に置くと、乾燥に時間がかかり、生乾き臭が発生する可能性があります。
室内で干す場合は、換気扇を回したり窓を開けたりして空気を循環させましょう。
ただし、雨の日など屋外の湿度が高いときは、窓を開けるより除湿機を使用したほうが乾きやすい場合があります。
セーターを早く乾かす方法
サーキュレーターや扇風機を使う
部屋干しするときは、サーキュレーターや扇風機でセーターの周囲に風を送ると乾燥時間を短縮できます。
強い風を至近距離から当てる必要はありません。
セーター全体の周囲に空気が流れるように、少し離れた場所から弱風または中程度の風を当てましょう。
平干しネットの下側にも風が通るように設置すると、裏面の湿気を逃がしやすくなります。
除湿機やエアコンの除湿機能を使う
室内の湿度が高いときは、除湿機やエアコンの除湿機能が役立ちます。
窓やドアを閉めた比較的狭い部屋で使用すると、効率よく湿度を下げられます。
ただし、除湿機の吹き出し口から出る温風をセーターへ至近距離で当てないようにしてください。
機器の使用方法については、取扱説明書も確認しましょう。
乾燥中に表裏や向きを変える
平干しは型崩れしにくい一方で、ネットやタオルに接している面が乾きにくいことがあります。
表面がある程度乾いたら、セーター全体を両手で支えながら裏返しましょう。
風が一方向から当たっている場合は、セーターの前後や左右の向きも変えます。
乾き方の偏りを減らすことで、脇や袖口などに水分が残りにくくなります。
裏返すときに裾や袖だけを持つと、重さで伸びる可能性があります。
身頃を含めて全体を支えながら動かしてください。
セーターをハンガーに掛けて干す際の注意点
濡れたセーターは自重で伸びやすい
水分を含んだセーターをハンガーに掛けると、重さが下方向に集中します。
その結果、着丈や袖丈が伸びたり、編み目が縦長に変形したりすることがあります。
特に厚手のセーターや編み目が粗いローゲージニットは、水を多く含んで重くなります。
洗濯表示で平干しが指定されている場合は、ハンガー干しを避けてください。
肩にハンガーの跡が付きやすい
細いハンガーを使用すると、肩の狭い範囲に重さが集中します。
乾いた後に肩が突き出したような跡が残り、着用したときのシルエットが崩れる可能性があります。
洗濯表示でつり干しが認められている場合は、肩幅に合った厚みのあるハンガーを選びましょう。
それでも重さが気になるセーターは、平干しに切り替えると安心です。
乾燥機やドライヤーを避けたほうがよい理由
タンブル乾燥は洗濯表示を確認する
タンブル乾燥とは、衣類を回転させながら温風で乾かす方法です。
熱と回転によって、セーターが縮んだり、毛羽立ったり、型崩れしたりする可能性があります。
家庭で手洗いできるセーターでも、乾燥機まで使用できるとは限りません。
タンブル乾燥禁止のマークがある場合は、乾燥機を使用しないでください。
乾燥機の使用が認められている場合も、温度の上限や機器の取扱説明書を確認しましょう。
ドライヤーの温風を直接当てない
早く乾かしたい場合でも、ドライヤーの熱風を至近距離から一部分へ集中して当てるのは避けてください。
急激な加熱によって、縮みや変色、風合いの変化が起こる可能性があります。
乾燥を早めたい場合は、ドライヤーよりもサーキュレーターや除湿機を使って、セーターの周囲の空気を動かす方法が適しています。
暖房器具の近くに置かない
ストーブやファンヒーターの近くでセーターを乾かすのは危険です。
高温による縮みや変色だけでなく、衣類への着火や火災につながるおそれがあります。
暖房器具から十分に距離を取り、機器の上や吹き出し口の前に衣類を置かないでください。
素材別に注意したい干し方
ウール
ウールは、濡れた状態で摩擦や強い力が加わると、繊維同士が絡んで縮むことがあります。
手洗い後はねじって絞らず、タオルドライで水分を取り除きましょう。
ウール製品は黄変や色あせを防ぐため、風通しのよい日陰で干すのが適しています。
ただし、具体的な干し方は洗濯表示を優先してください。
カシミヤやアルパカ
カシミヤやアルパカはデリケートで、摩擦や引っ張りによって毛羽立ちや型崩れが生じる可能性があります。
タオルドライするときも強く押しつぶさず、毛並みを乱さないように扱いましょう。
家庭洗濯が禁止されている製品も少なくありません。
素材名だけで判断せず、必ず製品ごとの洗濯表示を確認してください。
綿や麻
綿や麻のニットも、水分を含むと重くなります。
丈夫な素材という印象がありますが、編み方によっては着丈や袖が伸びるため注意が必要です。
形を整えて平干しすると、型崩れを抑えやすくなります。
色の濃い製品は、日光による色あせにも注意しましょう。
アクリルやポリエステル
アクリルやポリエステルなどの化学繊維は比較的乾きやすいものの、熱によって形や風合いが変化する場合があります。
高温の乾燥機や暖房器具、ドライヤーの熱風は避けてください。
化学繊維であっても、編み方や混用素材、装飾によって取扱方法が異なります。
洗濯表示に平干しが指定されている場合は、その表示に従いましょう。
セーターが完全に乾いたか確認する方法
セーターは表面が乾いているように見えても、襟、脇、袖口、裾、縫い合わせ部分などに湿気が残っていることがあります。
厚みのある部分を指で軽く押し、湿り気がないか確認してください。
触ったときの冷たさも目安になりますが、気温が低い時期は乾いていても冷たく感じる場合があります。
冷たさだけで判断せず、生地の内側や重なっていた部分まで確認しましょう。
少しでも湿った状態で収納すると、生乾き臭やカビの原因になります。
完全に乾いてから、形を整えてたたんで収納してください。
セーターを干すときによくある失敗
強く絞ってしまう
乾燥時間を短くしようとして強く絞ると、編み目がゆがみ、毛羽立ちや型崩れが発生しやすくなります。
手のひらで押して水分を出し、乾いたタオルに吸収させましょう。
袖や裾を垂らしたまま干す
平干しネットから袖や裾が垂れていると、その部分に水分の重さがかかります。
セーター全体がネット内に収まっているか、干した直後に確認してください。
直射日光に長時間当てる
直射日光に長時間当てると、色あせや黄変、繊維の劣化につながる可能性があります。
特にウールや色柄物は、日陰で乾かすと安心です。
タオルの上に放置する
濡れたタオルの上へ長時間置いたままにすると、裏面が乾かず、生乾き臭が発生することがあります。
タオルが湿ったら交換し、乾燥中にセーターの表裏も入れ替えましょう。
完全に乾く前に収納する
厚手のニットは、表面だけが先に乾くことがあります。
湿気が残ったまま畳むと、カビや臭いの原因になるため、厚い部分まで乾いたことを確認してから収納してください。
セーターの手洗い後に行うべきことのまとめ
セーターを手洗いした後は、まず製品の洗濯表示を確認し、指定された自然乾燥方法に従いましょう。
型崩れしやすい厚手のセーターやローゲージニットは、タオルで水分を吸収し、形を整えて平干しするのが適しています。
平干しネットがない場合は、物干しラックやピンチハンガーの上面などを利用できます。
タオルや浴槽のふたで代用するときは、湿気がこもらないように換気し、途中でタオルやセーターの向きを変えてください。
乾燥を早めたいときは、サーキュレーターや除湿機を使って空気を循環させます。
乾燥機、ドライヤー、暖房器具などの熱で無理に乾かす方法は、縮みや型崩れを引き起こす可能性があるため注意が必要です。
最後に襟元や脇、袖口などの厚い部分まで完全に乾いたことを確認し、形を整えて畳んで収納しましょう。
以上、セーターの手洗い後の干し方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

